秋の乗り放題パスの利用可能期間に使うことができる、秋の乗り放題パス北海道新幹線オプション券です。
北海道新幹線の開業により、蟹田〜木古内間に設定されていた特急自由席に乗車できる特例の代わりとして登場したものです。
2016年3月の北海道新幹線開業により、蟹田〜木古内間を通る在来線の列車はなくなり、江差線の木古内〜五稜郭間も第三セクターの道南いさりび鉄道に移管されたため、秋の乗り放題パス単体で青森と函館の間を移動することができなくなりました。その救済措置として、北海道新幹線オプション券が登場しました。
販売額は片道2,300円となっています。
北海道新幹線オプション券で、北海道新幹線の奥津軽いまべつ〜木古内間と道南いさりび鉄道線の木古内〜五稜郭間のそれぞれ片道1回利用することができます。なお、北海道新幹線と道南いさりび鉄道を利用する際は行程が連続している必要があります。
例として「奥津軽いまべつ→木古内→五稜郭」といった使い方は可能ですが、「木古内→五稜郭」と「木古内→奥津軽いまべつ」のそれぞれ別方向に向かう利用はできません。
なお、北海道新幹線は全列車全車指定席で運転していますが、普通車の空いている席を利用することができます*1。
青春18きっぷの利用期間では、「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」という全く同じ効力のものが販売されています。
さて、この北海道新幹線オプション券ですが、実利用するには難ありな切符だったりします。
というのも、津軽線と北海道新幹線の接続駅である津軽二股駅・奥津軽いまべつ駅と、木古内駅での列車の接続がもの凄く悪く、数時間待ちというのがザラなんだそうです。
2017年11月現在で最も接続のいいパターンは、
函館13:29発→木古内14:33着・14:57発(はやぶさ26号)→奥津軽いまべつ15:35着・津軽二股15:48発→蟹田16:13着・16:34発→青森17:14着
という所要時間3時間45分のものぐらいしかなく、他のパターンだと4〜6時間台の所要時間となるようです。
本州側の津軽線は末端部で本数自体が少ないのと、北海道側のいさりび鉄道も本数自体が少ないのに加えて数多くの貨物列車も通る関係で木古内駅で新幹線と接続するような柔軟なダイヤ設定ができないというのもあるんでしょうが…。
ここまで時間がかかるとなると2,300円払って北海道新幹線オプション券を使うよりも、新青森〜新函館北斗間をえきねっとトクだ値40を使って新幹線で移動するなり、青森〜函館間をフェリー(津軽海峡フェリー・青函フェリー)で移動するなりしたほうがマシなんじゃないかなとか思えてきます。
*1:指定席利用客が優先